ライティングの情報収集をしているとかなりの確率で引っかかってくるWELQ。
美容分野で検索上位にいるので美容サイトなのかと思っていたのですが、医療・健康サイトなのですね。
少し前に炎上したWELQは、全10サイトからなるDeNAパレットというキュレーションメディアプラットフォームの1つです。最後まで残されていた『MERY』も昨日非表示対象となって、現在は全記事非公開化されているようです。
詳しくはYAHOOニュースの
の前半あたりをご覧になってくださいね。
一連の騒動で不安に思う事
自分が今までに書いた、あるいは今書いている記事が適正な内容なのかが気になります。
書いた内容がどんなサイトに使われているかも気がかりです。
WELQの記事を書いたことはある?
実は、自分が書いた記事が何処に使われているのかを知る方法があります。
けっこう簡単で記事の一部(2文くらい)で検索するだけです。
例えばこの記事で調べるなら、
“自分が今までに書いた、あるいは今書いている記事が適正な内容なのかが気になります。どんなサイトに使われているかも気がかりです。”
とかをコピーして””をつけて検索窓に張り付け、Enterを押します。
マメ知識
“”(ダブルクォーテーション)で囲むと完全に一致する文章が調べられます。
“”はShiftキーを押しながら、数字の「2」で入力できます。
WELQの記事を書いていたら?
ついつい気になって昔の記事を検索しちゃいましたが、どうやら私は書いていないようでした。
それにWELQの原稿のやり取りは記事管理ツール「パレットワークス」で行われていたようです。2000文字1,000~600円程度、文字単価は0.5~0.3円だったみたいですね。
案件が出されていたのは主に「クラウドワークス」「ランサーズ」「シュフティ」あたり。確かに「ウーマンクラウド」にはNAVERまとめの案件はそこそこありましたが、WELQの案件は見たことがありません。
募集はWELQの名前でなされていなかったようなので、無かったとは言い切れませんが。
でも、もし書いちゃっていたとしても賠償請求とかの心配は要らないと思います。
WELQのTOPが責任を認めて謝罪しているし、WELQ自体が質が悪くてOKってスタンスで無資格の人に書いてもらっていたから。ここでクライアントの希望に沿う形で記事を書いたライター達を訴えたりしたら企業イメージが更に落ちまくりです。
相当数のライターがいて賠償請求手続きなんてしたら手数料がかなり高くつくであろうことも予想されます。
どうすれば問題が解決するのか
自分はWELQの記事を書いていなかったから関係ない。DeNAパレットが非表示化されたからおしまい。と言うわけではありません。
低品質の記事を書いていたのはウェブ上のライターです。では、SEOライターが撲滅したらいい?
もしもSEOライターがいなくなっても、何の解決にもなりません。
ネット上にガセ情報が沢山あり、上位表示されているには変わりないからです。
私達SEOライターが記事の品質を上げることが解決策だと思います。
- 無断で画像転用
- ちょっと変えただけの文章の盗用
こういったあからさまに問題のある著作権を無視したことは論外です。
その他には、ライターとして何に気を付けたら良いのでしょう。
クライアントを選ぶ
継続で信用できるクライアントからのお仕事を受けている間は気にする必要ありませんが、新しい案件を手掛けたいときには必須です。
案件内容に「リライト」とあったら疑ってみるべきかもしれません。といっても、すべてのリライトがいけないわけではないので注意深く詳細を見る必要があります。
私がやったリライト案件
サイトリニューアルに伴うリライトをしたことがあります。内容精査が必要で「中学生から学校で英語を習うので~」だったところを「○年から小学生でも英語が必修になり~」とか、ほどほどに変えながら執筆しました。文字数をオーバーしがちで苦労しました。無事にリニューアルはできたようです。
ネットの情報は疑う
これは必須です。ライターをしていると、ネット上の情報が必ずしも正しくは無い事に気づきますよね。
キュレーションはそもそも不確かな口コミを集めたりもしているのであまり参考になりませんが、ちゃんとしたサイトに見えても不適切な内容が書いてあることは多いです。
例えば「小さい子供におすすめの○○(たとえばサプリみたいな感じ)」として多くのサイトでおすすめしている上位商品1位2位が、公式サイトに「15歳未満のお子さまには与えないでください」って書いてあって子供に与えるのにふさわしくない商品だったりとか。
ダイエットに効果的な××には△△という成分が入っていて凄く良いって書いてあるサイトが多いのに、そもそも××には△△が入っていなかったりとか。
どちらも私が実際に記事執筆した時に気づいたことです。検索上位のサイトを参考にするのはSEOライティングでは欠かせませんが、裏付けは必要です。上の例でいえば商品の公式サイトを読みこんだり、対象についてしっかり調べればわかる事ですよね。
私は検索上位と内容が離れちゃったときは「こういう理由で他のサイトとは内容が異なります」と納品する時にメッセージを添えています。
信頼のおける情報を探す
時間がかかるうえに確かな情報が「無い」こともままありますが、なるだけ信用できる情報を探します。
私が1次情報として使ってきたのは
- 厚生労働省のデータ
- 花王のデータ
- 資生堂のデータ
- あちこちの大学の研究発表したデータ
- 商品の公式サイトのデータ
などです。
公式サイト以外はなかなか見つからないのですが、物凄く調べまくってるとたまにヒットします。1次情報が見つかれば他の検索上位に来ている記事とは内容が異なっても、自信を持って記事が書けます。
内容が違う=根拠のない他のサイトが間違ってる
って言えます。他のサイトが違う1次情報を参照して書かれた可能性もありますが、出典として書いてないってことは2次情報を参照して書かれてるのでしょう。
キュレーションサイトは2次情報を基にして書かれることが多いので、より信用できない3次情報です。
手に負えない案件は引き受けない
騒動のきっかけとなったのはメンタルヘルス関連の記事だったようです。
取り扱いの難しい、生死にも関する医療分野などの案件は断る勇気を持つことも大切でしょう。
とかいいつつも知識もないのに法律関係の記事を1つだけ書いたことがあるのですが(汗)。法律自体を検索して読んでもさっぱりで、あちこちの法律事務所のWebページを読み込み、弁護士が答えると名うっているQ&Aサイトを読み漁り、判例で使われた算定表とかも引用して…。ものっすごく時間をかけて頑張りましたが、それでもちゃんとした記事は書けなくて、引き受けてしまったことを後悔しました。
今度からこういうのは断ろう。
と思って「可能な限り調べて執筆しましたが、専門家ではないため根拠となる法律などは提示できず、法的に正しい内容であるとは証明できていません。その旨ご了承くださいませ。」と付け加えて納品しました。
それからは専門性の高い分野の依頼は来ていません。
単価の安い仕事は早く卒業する
ここまで読んできて「言ってることはもっともだと思うけど、そんなことしたらものすごく時間がかかっちゃう」って思う方もいるかもしれません。
私も1文字0.3円ならちょちょっとうわべだけ調べておしまいです。
1文字0.8円である程度の1次情報探し、1文字1円を超えたあたりから真面目に調べ始めました。
初めてのライティングでそんなに高価格案件に応募できて、高品質の記事が書ける人は稀だと思います。少なくとも私には無理でした。
ライティング初心者は、なるだけ早く文字単価の低いお仕事を卒業するのが良いと思います。
ウーマンクラウドには文字単価0.1円とかもゴロゴロありましたが、文字単価1円、2.5円、3円、5円、6円と探せば高単価の案件もありました。
ウーマンクラウドだけが特殊とは思えないので、他のクラウドソーシングサービスでも探せば高単価案件はあると思います。
まとめ
WELQの記事を書いていたから、書いていなかったから何ということはありませんが、ライターには関係のある今回の騒動。
私はライターが内容を深掘りしてより正しい記事を書くことが大切だと思います。
そのためには
- ダメなクライアントの仕事を引き受けないようにし
- ネットの情報は疑って
- 1次情報などできるだけ正しい情報を探し
- 専門性の高い分野は避ける
事が大切だと思います。
そのためには安すぎるお仕事は早いうちに卒業するのが良いと思います。高単価案件は採用される確率が低いので、臆せずどんどん応募していきましょう。
1分野の執筆を続ければおのずと知識が付いて書かれている情報の正誤性がなんとなく分かってくるので、分野を絞って執筆するのもお勧めです。
人のためになる有意義なコンテンツを作るのは良い事だと思います。
これからもライティング業務、頑張っていきましょう。
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